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そうそう、

2013.05.23(Thu)

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大人になると、やっていいことがたくさん増えてしまうじゃない。それって、自由だけど、とてもつまらないことだと思うの。だって、小学生の頃って、チャイムが鳴ったら帰りなさいって言われてたでしょう?もう二十歳すぎちゃった今だったら、家で出かける準備してる時間よね。夜の八時に親についてコンビニ行くってこともすごく特別だったじゃない。あの感覚ってどうすればまた体感できるのかしらね。

たばこに火を付けて僕は吸って吐いてを繰り返しながら彼女の話しを聞いていた。

そうだなあ、君の親も、君が友達の家で勉強会するってウソをついて、僕とセックスしてるなんて思いもよらないだろうなあ。それで、君は今の状況に対して特別というものを感じるのかい?

さっきまで汗ばんでいた肌もさらさらと乾いてきている。たばこを吸い終わった僕は彼女が潜っている毛布をめくる。

ねえ、どうなんだい。

そうねえ、まだ特別よ。貴方と一緒にいる時間も、嘘をついてセックスするのも。いつ何がどういうふうに過去に変わっていくかわからないけど、貴方のことは好きだし、一緒にいたいと思うわよ。

僕はいつ君の中で特別じゃなくなるのかな。

わからないわ。でもまだ大丈夫よ。

もう眠いから寝るわ。と言って寝息を立て始めた君の首筋に両手を当てたのはどのくらいだったか覚えていないけど、僕が君の過去にならず、特別なままで居られることがとても嬉しかった。
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どのこにも

2013.05.18(Sat)

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誰かと結ばれることなく、僕は今日で27歳を迎えます。
愛情は確かに注がれていました。しかし、そこには皆に平等な愛しかありませんでした。
養護施設で育った僕は、お世話をしてくれる職員のサチさんが好きでした。
けれど、サチさんの愛は、僕たち全員に与えられたものであって、僕だけに注がれているものではなかったのです。
僕は勘違いをしてしまいました。サチさんと僕は、お互いに、お互いだけに愛情を注ぐ仲なのだと。
悩みがあるのです。みんなが寝静まってから、相談がしたいです。と僕が俯きながらサチさんに声をかけた時、サチさんは、あらあら、大丈夫?じゃあ10時に相談室で待ってるわね。と言ってくれました。
僕はあらかじめ用意しておいた手紙を持って、その時間になるのを待ちました。あらかた部屋の灯りが消えた頃、僕は、はっと目を覚ましました。うたた寝をしてしまっていたようでした。
時間は10時18分。サチさんの待つ相談室に早歩きで向かいます。歩いていると、相談室から灯りが漏れていることに気付きました。サチさんがもう着いている。僕は少し開かれたドアのノブを掴みました。

いいじゃない、少しくらい。
◯◯君が来てしまいますよ。

サチさんと、男の職員が何かを話していました。
なぜか僕は、少し身を引いてしまい、部屋に足を踏み入れることが出来ませんでした。
サチさんの両手を押さえつけ、キスをしながら、職員はエプロンに手をかけます。
シャツのボタンを器用に外して、サチさんの首筋にキスをしていきます。
僕は悟りました。サチさんが抵抗しない。ということは、この2人はそういう仲なのだと。
僕の初恋は散りました。でも、気付いたことがあります、サチさんが男の職員に愛されて、喘いでいるのを見て、すごく興奮したのです。

それから僕は、愛されることを放棄しました。
何回か僕を好きだと言ってくれる人が居ましたが、何も感じなかったのです。
興奮を得られるのは、その子が他の男に愛されている時でした。
少し曲がった愛ですが、僕は愛されることを望んでなく、愛した人が他の誰かに愛されることで幸せになれるのだと気づきました。

僕はきっと、一生伴侶という人を見つけることができないでしょう。
しかし、これも一つの幸せなのだろうと、愛してるという言葉を否定し続けるのです。

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懐かしい

2013.05.01(Wed)

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音楽を聴くと、その時の自分に戻れる気がします。
よかった時ではないけど、一番敏感に物事をとらえられてたなって思うし
小説を読んでるような生活だったっていうちゅうに
あのときの感受性もどってこないかなって思うけど戻ったら戻ったですごくめんどくさい人間になりそうだよな

ノエインすてき
音楽は偉大 

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